森林再生と和RE箸

日本の森林

日本には、2500万ヘクタールの森林があります。国土の約70%は森に囲まれた緑豊かな国は、世界的に見てもそう多くはありません。そして、その森林の約40%にあたる1000万ヘクタールは人工林です。戦後の国土復興や高度成長期の拡大造林によって飛躍的に広がりました。木を植えて、育て、収穫する。そのサイクルが回っていた当時は、林業もさかんで、山村は活気づき、人々の生活と林業は密接なものでした。

ところが、いま日本の森は、大きな問題を抱えています。深刻な人手不足と林業の不振で、日本国内の森は、放置されたままになっているのです。人工林は、人の手が入り続けることが前提で作られた森。人工林を森として大切に育て、守っていくためには、「間引き(間伐)」を始めとした人の手入れが不可欠なのです。

間伐の手を失った森林は、混み合った状態のまま生長し、枝葉がからまり、地面に日光が届きません。暗闇に包まれた森には、木の足下に下層植物が生長せず、地盤が緩くなってしまいます。昨今の大雨による洪水の発生は、こうした手入れを失った森林に起因しているのです。日本の森林は、一刻も早い手入れを待っている状態なのです。

日本人の「もったいない」から生まれた割り箸

割り箸は、古くは江戸時代のものが確認されているそうですが、現在のような形態の割り箸は、明治時代、奈良県吉野で始まったといわれます。

長く日本人の生活の一部として定着してきた割り箸ですが、もともとは日本人の「もったいない」という意識から生まれた製品でした。建築用などに木材を切り出すときに、背版とよばれる端材(皮つきの部分)がでます。この端材を有効利用できないかと考え出されたのが割り箸でした。

現在の割り箸は、材料や形態、用途などから、約100種類にも分かれるそうで、まっすぐに育つスギ、硬い素材のヒノキが、材料として使われることが多いようです。割り箸が受け入れられた要素には、はやり清潔性が上げられるでしょう。慶事などではまっさらな割り箸は特別感を演出しますし、なにより、洗浄の手間がありませんし、水も汚しません。

現在、日本における割り箸使用量は、年間250億膳といわれています。ところが、その9割以上が輸入材によるもので、ほとんどが中国産割り箸です。国産材よりも安価に大量生産できることが普及の理由です。

森林再生と和RE箸



輸入割り箸が増える一方で、輸送や日本人の嗜好を考え、箸を白くするための漂白剤などが使われ、残留化学物質の影響が懸念されています。また、中国で生産される割り箸が、どこに生殖する木を使ったものなのか(天然林なのか、人工林なのか)も気になるところです。

「和RE箸」は、国内の間伐材を使い、国内で生産されています。もちろん、漂白剤などは一切使われていません。軽くて持ちやすく、安心して利用できる。木そのものの、無垢な木の香りが楽しめることも、和RE箸の特徴といっていいでしょう。ただ、間伐材は、若い木であるため年輪がしっかりしておらず、強度に少し課題が残ります。

マイ箸ブームが拍車をかけ、割り箸が森林破壊の元凶とも言われたことがありました。しかし、日本の森林を考えると、必要量を間伐することが重要課題です。植林し、育て、収穫する。そのサイクルをもう一度私たちの経済活動の中に関連させ、根付かせること。和RE箸が生まれた背景はここにあり、その最たる目的は、健やかな森林環境を守り、日本の森を再生していくことにつながっているのです。

<参考文献>

『割り箸が地域と地球を救う』佐藤敬一・鹿住貴之著、創森社
『割り箸はもったいない?-食卓からみた森林問題』田中淳夫著、ちくま新書
『ビジネスマンのためのエコロジー基礎講座 森林入門』豊島襄著、八坂書房
林野庁ウェブサイト http://www.rinya.maff.go.jp/

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